第20回目を迎えたフェスティバル安穏を8月29日、初秋の気配漂う爽やかな天気のもとで開催しました。県内外から300人を超す参加者とお手伝いスタッフ70人で、大変にぎわいました。その模様を取材し掲載された『週間仏教タイムス』の記事から一部を抜粋して紹介します。
″核家族時代の共同体に″
第一部「語り合い」では、「私の想い」をテーマにパネルトーク。雑誌『SOGI』編集長で葬送ジャーナリストの碑文谷創氏を司会に、妙光寺寺庭(住職婦人)の小川なぎささん、檀徒の大滝幸子さん、安穏会員の柿崎恭子さん、新倉理恵子さんが、妙光寺や安穏廟、フェスティバルへの思いを迷懐した。小川住職への“注文”も飛び出し、大いに盛り上がった。
第一部・語り合い
中でも、なぎささんは、妙光寺に嫁いでからの日々を回顧。「気持ちがポッキリ折れそうになったとき、今はお墓に入っている檀家のおばあちゃんたちが助けてくれました」と涙で追想し、「お寺は心のオアシスにならなければいけないと思っています」と述べた。
第二部「歌とトーク」では、シンガーソングライターの小室等さんと映画評論家のおすぎさんが登場。小室さんが名曲「いま生きているということ」などを熱唱すれば、おすぎさんも爽やかな“毒舌”を連発した。テンポよく展開する絶妙トークに、会場も笑顔と拍手で応じた。
第二部・小室さんとおすぎさんのトーク
小室さんとおすぎさんのトーク
特に小室さんの「どのように死にたいですかね?」という問いかけに、おすぎさんは「おかまは誰にも知られずにいなくなるのよ。このあたり(妙光寺がある角田浜周辺)だったら、誰にも知られずに死ねそうじゃない」などと軽妙な死生観を披露。さらに「(故人の)悪口が言えないような送り出しの仕方はしちゃいけないよね」と、独自の葬送観を提示した。
燈籠への点火作業
″お寺は出会いの場″
6回目の参加だという70代の夫婦(新潟市)は、8年前に安穏廟を購入。「主人は長男で(家の)お墓もありますが、私は『自分のお墓は自分で決めたい』と。私は一人で入るつもりでしたが、主人が一緒に入ってもいいと言ってくれました。孫が亡くなって、安穏廟に入っています。倅が安穏廟の供養を続けていきます」と話した。
毎年参加している男性は、「(難病で療養中の)家内が来られないのが悲しいですが、毎年こうやって皆さんのお顔を見ることができて感無量です。家内の分までね」と語っていた。
安穏法会は20回を記念し、本堂と安穏廟の両所で営まれた。本堂から廟前に移動した参列者は、各自の想いのある場所に献灯。祈りやメッセージが添えられた300灯の揺らめきの中、小川住職を導師に「安穏の祈り」が捧げられた。
(以上『仏教タイムス』の記事から抜粋)
銘々で燈籠を持って安穏法会の会場に移動
山と安穏法会
安穏法会の散華
法要の後、3年ぶりに復活した交流パーティーでは80人の参加者に70人のスタッフが入り混じって、なす漬けや枝豆を手に和やかに談笑。後半は千葉県勝浦市の住職が友人のコックと結成したバンド、「しんが」の見事な歌声が響き、さらに「安穏甚句」で踊りの輪ができて名残惜しい中で8時半のおひらきとなりました。
第四部・交流パーティー
交流パーティー
300個用意した献灯の燈籠が事前に完売で、当日受付分も無いほど。初めての試みで文字の間違いや点火に時間がかかるなど、ご迷惑をおかけした点もありましたが、交流パーティの時間帯に境内でゆらゆらと灯った300の明かりのきれいさに皆さんうっとりされ、「ぜひ来年も」との声を多数いただきました。問題点を改善して継続します。
また今年は檀信徒の参加も多く「安穏廟のための行事と思っていたのですが、あまりに楽しくてもっと早くに参加すればよかった」と話されました。9月14日発売の『週間東洋経済』でも見開き写真付きで紹介されました。
一番最後まで残ったスタッフの記念写真 |