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誌上法話

〜お釈迦様最後の説法「自らを灯明とし、法を灯明とせよ」〜

2017年3月号

小川英爾


『自灯明・法灯明』の教え
 80歳を超えてご供養のきのこ≠ナ食あたりされたお釈迦様に、弟子のアーナンダが尋ねました。「お釈迦様亡き後、私たちは何を頼りに進んで行ったらよいのでしょうか。」と。お釈迦様は「私の死んだ後、自らを島とし、自らを依りどころとし、法(教え)を島とし、法を依りどころとし、他を島とせず、他を依りどころとしないで生きるべきである。」と説かれました。
 暗闇の中の灯りも、大海や川の中の島も私たちにとって頼りにする依りどころです。独立した一人の人間として、自分自身の言動に責任を持つ。そのとき、正しいか間違いかの判断を、他人の言動ではなく、お釈迦様の教えである仏法を依りどころとしなさいということです。
 インドでは教えを象徴するものを「島」と表し、これを中国では「灯明」と訳しました。他人の言動に惑わされず、仏法を依りどころにした自分自身にしたがえという元の意味は同じです。

『法灯』の継承
 お寺の役割はお釈迦様とその宗派の開祖――妙光寺では日蓮聖人―の教えを伝え広めていくことです。そのお釈迦様の教えを象徴する『法の灯』が妙光寺では代々の住職により、53代700年間にわたり護り継がれてきました。この度の『法灯継承式』は、まさにお釈迦様と日蓮聖人の教えを次の時代に繋げていくことを意味するものです。
 具体的には本堂で、前住職が仏様に向かい退任の奉告をし、払子ほっすと呼ぶ仏具を新住職に手渡します。新住職は仮宿である檀徒総代宅から本堂に迎え入れられ、このとき払子を受取り、仏様にこれから妙光寺を担っていく決意を奉告します。

1200年間『不滅の法灯』
 お釈迦様の教えを象徴する実際の『灯明』が、1200年間消えずに引き継がれているお寺があることをご存知でしょうか。最澄が開いた天台宗総本山・比叡山延暦寺です。ここは日蓮聖人はじめ法然、道元、親鸞といった鎌倉仏教の開祖が学ばれた所で、日本仏教の母と呼ばれています。
 その『灯明』は根本中堂に灯されて、朝晩必ず菜種油を継ぎ足して護り続けられています。細心の注意を払っているそうでうっかりして≠ネんてことはないのですが、『油断大敵』なる言葉はここから出たと言われます。
 実は安土桃山時代の1571年、織田信長による比叡山焼き討ちで不滅の法灯は消えてしまいました。しかし現在も当時も、法灯は各地に分灯されており、この時は山寺で知られる山形県の立石寺から分灯して戻されたそうです。
 妙光寺の『法灯継承式』後の清興に出演する落語家露の団姫つゆのまるこ≠ウんは、日蓮宗にゆかりの深いこの天台宗の僧侶でもあります。楽しくて深いお話が聞けることでしょう。
 

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