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「開創七百年大法要、影の立役者」
新潟市舟戸   笹川 薫さん (66歳)

2013年7月号

鎌田義明

新潟市舟戸 笹川 薫さん(66歳)
   新潟市舟戸 笹川 薫さん(66歳)

笹川さんは、昭和21年に茨城県日立市に生まれた。昭和48年に笹川家の24代目として婿入りし、以来妙光寺とのご縁は40年に及んでいる。現在の家族は、妻の久美子さんと義理の母イヰさん。そして犬1頭、猫1匹である。3人の子供は家を離れているが、ときおり訪れる孫たちが本当に可愛いいと言う。

笹川さんは定年まで、茨城県警察本部刑事部科学捜査研究所に勤務していた。事件現場で証拠品を収集して、科学的な側面から見た鑑定、検査をする仕事に37年間携わった。様々な事件の解決に繋がる手掛かりを見つけ、多くの功績を残して平成19年春に退職した。その後新潟に移り、妙光寺世話人にもなった。

県外から来たばかりの当時は、風習や言葉の違い、冬の厳しさに苦労した。6年経った現在は、地区で永年続く妙光寺檀徒の集まりである、西山講中でまとめ役を担当している。春と秋の年2回、講員宅を会場とし行われるお講(お経の会)では、ご前様からお導師をお勤めいただき、お参りをして法話をいただく。終了後は講員の皆さんとのお酒の席の会話が、何よりの楽しみだ。色々な方と知り合った今は、新潟のことを教えてもらえるのがうれしい。茨城よりも、お寺との関わりが深いように感じる。また「何よりお酒と食べ物が美味しいじゃありませんか」と、笹川さんは朗らかだ。

座右の銘は「人事を尽くして天命を待つ」。中学時代に、病気で一時登校できない日が続いたとき、担任の先生に教えていただいた言葉だという。以来そうなるように心がけてきたが「未だ人事を尽くしたと言える経験は無い」と、笑う。

開創七百年大法要では、事務局長として準備から打ち上げまで1年間、気の休まらない日々を過ごした。何日かは、徹夜もした。一番苦労した点は、参加者の直前のキャンセル等の対応だったが、それもお寺の事務局が丁寧な対応をしてくれて混乱もなかった。嬉しかったのは700人もの大人数が、大きな事故も無く行程を終えたことだ。スタッフの皆さんの努力のおかげと、感謝している。また身延山では、駐車場職員や他の参拝者からも「素晴らしい団体さんですね」と声をかけられた。それで、今までの疲れも吹っ飛んだそうだ。

笹川さんは、どんな仕事でもどこかに楽しさを見いだすことが出来なければ仕事じゃないと思っていると言う。大変なことがあっても、その中で夢中になれることや面白く感じられることを見つけ出し、それを目標とするようにしている。どうせやるなら大変とばかり思わずに、少しでも楽しもうとする気持ちが、七百年大法要に取り組む支えになったと話す。

今後は、仏様の教えにもっと何かを感じるようになりたい、と思っている。「お寺はその教えをわかりやすく伝えて導いてくれる場になってほしい」と期待を語る。その中で、自分自身も様々なことを体験していきたいと、意欲を語ってくださった。

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