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お寺で結婚式  在ニューヨーク 遠藤 まことさん 礼子さん

2011年9月号

小川英爾

三重塔の前で 
三重塔の前で 

お二人は8月6日、妙光寺で結婚式を挙げられた。旧巻町の中学と高校の同級生で、卒業後の同窓会で24年ぶりに再会し5年後に結ばれた。絵を描くことが好きだった信さんは、東京の学校でデザインを学んで5年ほど広告代理店に勤務。外国航路の船の機関長だった父親の影響もあったのか、世界を見たいと会社を辞めてアメリカに渡った。2年ほどして戻ろうと思ったが当時バブルが崩壊した日本では仕事も無いとの友人の言葉で、縁あってニューヨークの広告会社に職を得た。そこでデザイナーの仕事に就いて今に至る。

そもそもは両親の強い意向で、年齢もいってるから結婚式はともかく、日本にいないことだしせめて親戚への披露だけでもしようということだった。それなら両方の親族が多い巻でやろうと、会場の候補を見て回っているうちに、礼子さんから「妙光寺にしたい。自然が豊富で、モダンなイメージがとてもいい」となった。相談を受けた住職の「それなら簡素に式も挙げませんか」の勧めに従うことした。これがちょうど1年前の話。以来ニューヨークの信さんと妙光寺の間で、Eメールによる打合せをしながら準備が進められた。

信さんのご両親は共に妙光寺隣村の五箇浜出身で、古くからの檀徒。ことに母親は現在巻地区の妙光寺檀徒の集まりである講″の一員として、毎月の集まりを欠かさない。さらにその母親で信さんの祖母は妙光寺春の伝統行事『ご判さま』で、五箇浜地区のとりまとめ役を高齢になるまで何十年と続けた信心家だった。

結婚式当日は双方で28名の親族が本堂での式に参列、その後冷房の無い大広間に氷柱を立てて生ビールを飲むという、まことに和やかな披露宴だった。信さんは「アメリカ暮らしが長く日本の宗教には正直言って違和感がありました。しかし雅楽の生演奏でお経に包まれての結婚式、いいもんですね。考えが変りました」。礼子さんは「学校の卒業式以来の緊張感でした、感激です。ありがとうございました」と。

9月からニューヨークで二人の新しい暮らしがスタートする。信さんは勤務先で主に通信や国外送金業務を扱う会社の広告を担当しながら、現在会員100人ほどのニューヨーク新潟県人会の副会長も勤める。やがては一緒に故郷にもどって、小学生まで過ごした五箇浜で暮らしたいという。

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