「54歳になって、大好き寅さん」 |
2014年7月号 |
小川なぎさ |
誕生日を迎えて
清々しい季節です。あっという間に境内は緑色に包まれました。さらに近くの田んぼに水が入って、呼吸が楽になるような気がします。気持ちが良いですね。
4月1日は私の誕生日でした。「今日からできるだけ夜は散歩をする!」という目標をたてましたが、1日坊主で挫折。「食費節約生活を徹底する」というもう一つの目標は順調に進んでいます。節約をするために少量でも美味しく(見てのとおり食べ過ぎだし)、食材も無駄なくおかずにしようと頑張ると、妙に時間がかかってしまい、夜になると疲れてしまって散歩どころではありません。当分痩せるのは無理のようです。
でも54歳になった私は、けっこう気分よく暮らしています。家族で暮らしていても自分の心や感情は自分にしかわからないことだ、と達観したこともあります。寂しいことや、苦しいこともあります。テレビで見た好きな土地の名前がどうしても思い出せなくて、翌朝ふっと思い出してスッキリしたのは良いのですが、これが老いのはじまりかと少し不安を感じることも…。でもだからこそ、楽しい暮らしの始まりの予感がします。堂々と年だからと言い訳出来るし(笑)。
今、この時を大切に
人はいつまでも生きていられないし、若くもいられません。あたりまえのことですよね。今日がよければ!!という言葉は、まさにこれからの自分のための言葉だと思っています。作家の曽野綾子氏が「最期の事は考えない。選べないから」と言っていました。これは私の大切な言葉のひとつです。
『妙光寺の終活ノート』が、お手元に届いたことと思います。私も記入するつもりです。最期にむかって準備をすることは安心を得ることだし、書いてしまえば先のことはあまり考えなくてもよいのではないか、あとは自分では選べない先のことより今この時間を大事にしよう、そんな風に思えます。
フーテンの寅さん
「土曜日の夜は寅さん」というCMにひかれて、「寅さん」映画を観ているうちにすっかり寅さんファンになりました。「フーテンの寅さん」は、まじめに生活をしている人なら心配でイライラするような生き方だけれども、どんな人とも本音でつきあってくれます。なによりその日暮らしで自由なところがスカッとするし、一番好きなのは心暖かいところで、気持ちが癒されます。とはいえ、昨日も寝る準備をして映画を観始めたら、途中で居眠りをして失敗してしまいました。ごめんね、寅さん。
春の行事では、たくさんの方にお手伝いいただきありがとうございました。またこれから夏の行事が目白押しですが、どうぞよろしくお願いします。
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