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僧侶の呼び方

2012年9月号

 

―質問―   お坊さんをどう呼べばいいの?

先日、妙光寺に行った時、「ご住職」と呼ぶ人や「御前様」と呼ぶ人がいて、どうお呼びしたらいいのかわからなくなりました。お坊さんの呼び方を教えてください。

―回答―

一般的にお寺の代表である僧侶のことを「ご住職」と呼びます。複数の僧侶がいるお寺でも、「ご住職」と呼ばれる方は一人だけです。これは宗派を問わず、どこのお寺でも一般的に使う呼び方です。ただし、本山のように大きなお寺ではそれぞれに呼び方があって、立場は住職ですが「ご住職」とはいいません。ちなみに身延山久遠寺では「法主ほっす」、普通の本山では「貫主かんじゅ」等です。

「御前様」は、高位、高僧を表す尊称です。日蓮宗では昔からの慣わしで、本山ではないけれど一定の格式のあるお寺の住職や、高齢の僧侶を呼ぶ時の敬称として使います。映画『男はつらいよ』に“寅さん”の菩提寺として出てくる葛飾柴又の題経寺は、日蓮宗なので「御前様」とよばれているのはご存じのとおりです。

妙光寺も歴史的にこうした格式の寺として、古くから住職のことを「御前様」と呼んできました。現小川住職も22歳で入寺して以来このように呼ばれて、「居心地が悪かった」と若いころを思い出すそうです。なかには「御前さん」と呼ばれる檀徒の方もあって、呼ばれる側も親しみがあってうれしいとも聞きます。

一般的な僧侶の呼び方はいろいろあり、宗派によっても異なります。日蓮宗では、僧侶のことを「上人しょうにん」と呼びます。仏道を修行し、知恵と徳を兼ね備えたという意味の僧侶の敬称です。住職以外の僧侶のことを呼ぶ時には、「お上人」と呼ぶことが多いです。

特に高徳な僧侶を表す時「聖人しょうにん」とも表します。日蓮宗では、「日蓮聖人」のことを「聖人」を用いて表します。また「お祖師さま」と親しみ尊んでお呼びすることもあります。

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