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寺庭から 「新しいはじまり」

2009年7月号

小川英爾

この春お寺にも新入スタッフが2人増え、合計7名で新年度をスタートしました。 まだ完全には慣れていないので、とまどいや気を使う部分も増えていますが、これからのお寺の運営にはこの過渡期が重要かつ必要なことでもあります。身体的には負担が軽くなったので軌道に乗ってくれば大丈夫だと思います。小さなアットホームな個人商店からコンビニになったような・・・大きいけれど、時間がたてばささいな変化として当たり前に感じるようになるでしょう。

夫である住職を支えてきたという自負はあるものの、寺庭婦人というのはある意味では滅私奉公のような仕事で、住職のいうことは絶対です。私はわがままをほとんど言わずに26年間過ごしてきましたが、昨年からの体調不良とそして今年からの新体制にともなう変化は、自分自身に「そろそろ自分のことも考えていいんじゃないの」と問いかけています。「だからどうしたいの?」といっても、答えはすぐには見つかりそうもありませんが。(笑)

人それぞれに持っている人生があり、他人と比べることの無意味さと、自分の人生を精一杯受け入れて納得し、そこで生きてゆかねばならないということを多くの方を通して学びました。人と人の温かい交流や、優しさに心癒され、どんなことがあっても乗り越えていけそうな心の糧をいただきました。本当に感謝しています。良い修行の日々だったと思っています。先日朝食を食べながら、住職がこんなことを言うのです。「おまえは頑固だ、自分で気がついていないだけ!」正直驚きました。確かになんでも自分でしなければという意地があり、体力もあるので可愛げがなく、がらっぱちな中年になったことは認めますよ。「それはほめ言葉ですか?」ときくと、「時々むっとすることがある」と言うので言葉を失いました。年月と経験は人を大きく変えます。この際きらわれても頑固で気の強いおばあさんをめざして、日々修行を積んで行こうと思っています。

安穏フェスティバルもいよいよ20回の記念を迎えました。20年の時間は寺の景観も大きく変えました。新体制のもとで、今度はどのような変化が起こるのか楽しみでもありますが、お寺の持つ使命を忘れずに進んでいかなければと戒めています。新しい妙光寺がうまく回っていくためにもう少し時間をください。また失敗も当然あると思いますが、おおらかに見守っていただけたら幸いです。新しい始まりに皆様のご支援と忌憚のない進言もどうぞお願いします。

暑い夏がやってきます。お気をつけてお過ごしください。

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