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「気をつけて!いってらっしゃい!」  

2015年10月号

小川なぎさ


小川綾が退職いたします
 事務室の職員小川綾(私たちの娘ですが)は、このたび10月に退職することになりました。おかげさまで、寺から毎月給料をいただき、両親に食べさせてもらっていたので、十分ではありませんが、貯金もたまりました。
 大学を卒業してすぐに寺に就職したので、7年近くお世話になったことになります。綾が就職活動に励んでいたころ、ますます妙光寺は忙しくなって人手が足りなくなり、おまけに私の体調が悪くなって思うように働けなくなったこともあって、東京から戻ってもらいました。
 綾はまだまだ不十分ではあったと思いますが、ずいぶん仕事も覚えたし、コンピューターにも強かったので、寺務の効率も上がったかもしれません。なにより24時間営業のお寺で、安心して留守を任せられました。綾が退職すると、これからは少し大変になることでしょう。

妙光寺の宝!
 私も今は体調も良いので、またこれまで以上に頑張って、今度は長女良恵を育てながらささえなくてはなりません。職員が減ったことでご迷惑をおかけすることもあるかと思いますが、よろしくお願いします。
 いままでもたくさんのご縁をいただいて、そしてお別れして・・・。物事は同じようにここに留まるものではないのに、わかってはいても少し淋しいものです。
 一方で、7月の灯籠つくりボランテラにはのべ50人ほどの方々が集まって作業をしてくださり、「送り盆」のスタッフは冬から月一度は会議のためにご足労いただきました。寺の年中行事には受付や台所働きなどたくさんの人々に手伝っていただき、なにより総代、各地区の世話人方々の活躍が寺を支えてくださっています。これが妙光寺の宝!なので、何とかなるでしょう。前向きに進んでいかなくては!と自分をふるい立たせている今日この頃です。

人の一生は意外と短いもの
 さて綾はどうするのかというと、めでたく寿退社…ではなくて、カナダへ行くのだそうです。大学生のころから海外で生活するのが夢だったとか。私は若い時によく考えもしないで結婚してしまい、やりたいこともそれまでやってきた好きなこともすべてリセットしてしまったので、若い時にやりたいことを存分にやれる世代の娘を応援しようと思っています。自分の人生なのだし、意外と人の一生は短いものだと感じるからです。
 幸せなことに、人生について語れる余裕がまだ私には残っています。働く元気もあるし、欲しいものはもうあまりないけれど、ごはんは美味しい。
 綾がお世話になった皆さんに、心からお礼を申し上げます。夏のお疲れがでませんように!
 

   
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