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笑い飛ばす・そして希望

2011年3月号

小川なぎさ

正月が終わると寺のスタッフの表情が少し和らぐ。寒い冬は大きな行事がなく時間に追われる事が無いし、この時期にまとまった休暇を取ることにしているからだ。一方でこの暇なときにこそ頭を使うべき!とばかりにすでに4月のごはんさま、8月の送り盆の準備も進められているのだが。

私自身も研修会や、旅にでて見聞をひろめたり、雪が降り続くのを眺めながら昼寝をして体力の温存に努めた(笑)。これで春からたぶんバッチリだと思う。ところが昼寝をしすぎたのか先行き不安な気持ちが湧いてきた。自分の考えとはお構いなしに、脳みその反応が衰えてきたと思われる行動があって、これは多分自然な老化現象なのだと理解はしても、もう時間がないのかも知れないというあせりの気持ちだ。

自分で言うのもなんだが、私は好奇心が旺盛で知らないことや、新しいことを見たり聞いたりするのが大好きだ。だから気持ちが落ち着かず、一つのことを極めるということが苦手だし飽きっぽい。ついそのために、今まで一番長く続けられたのはこの結婚生活だという笑い話をしてしまう。あと余命が三十年として、一つくらいは結婚以外の自分の趣味とか生きがいを見つけてみたいといつも思っていたので、何かを始めなければとあせりの冬だった。

もう少し若いときは人や社会のためになる活動を!ということもあったが、おそらく性格的に合わないので、これからは自分が楽しく生きてゆくという方針に変更した。これも冬籠りの間に考えたことで、この一年は好きなことをしてみようと思いついた。あと一歩踏み出せば実現可能な計画、たとえ妄想のようなものだとしても、それは繰り返す日常の中での希望となる。

先日角田地区の若手でお経練習会の打ち上げとして、寺の台所で飲み会をした。ガラスが割れそうなほどにぎやかで笑いにあふれる楽しい時間だった。深刻な悩みも大勢にかかれば笑い飛ばしてハイおしまい!はちゃめちゃで、なにがなんだかわからないうちに終わったのだけれど、翌日はさっぱりした気分だった。寺を媒体とした関係だから、友人といっては失礼なのかもしれないが、長い年月を歩んできた旧友のような親しい人たち、酒が強くて楽しい人たち、笑うってことは大切なことなんだね。そんなひとときをありがとうございました。

寺は楽しくて、行事には美味しいものを食べられて、お経を読んだり、大切な人にお参りしたり、帰るときにはさっぱりと良い気分で帰ることができる、そんな場所になるのが大切なことかも知れないと思う。

今年も行事は盛りだくさんご用意してます。入場はお気持ちで・・・ではありますが、定員はありません。おときという食事も質素で美味しい献立をあれこれ考えています。お気軽にお出かけください。

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