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ここちよい時間

2007年3月号

小川なぎさ

近くの上堰潟公園。農業用水を調整するために、もともとの湿地を整備した大きな公園です。池を含む広々とした湿地帯広がっています。一周二キロの遊歩道が整備されていて、冬ならば鴨や白鳥の興味深い姿を見ることが出来ます。釣りを楽しむ人、健康のために歩く人、子どもたちのための遊び場もあり、広がる田んぼの向こうには弥彦、角田の山々が一望できるし周囲にはさまざまな花や木々が植栽されているのであきることがありません。ここ数年私は犬の散歩で毎日のように歩いています。
  お寺の周辺には他にも海やワイン工場周辺など、散歩には不自由しませんが、この公園の遊歩道は車も入れないので考えごとをしながら、あるいはぼけっと歩いていても危険がなくおよそ三十分間神経の休息になります。近くの檀家さんから、朝晩二周づつ一日八キロ歩いたら血糖値が正常になった人がいるよ。と聞きましたがそうだろうなと納得します。本当に気持ちが良いですよ。
  私も健康にはそろそろ気を使うべきなのでしょうが、自分のことに時間を使う余裕はまだなくて、犬がいるから歩くので一周がやっとです。けれど、この散歩の時間中は心おきなく考え事が出来る唯一の時間で、ここで「あっ」と思って悩み事や、具体的な問題点の解決につながることは多くあります。
  最近読んだ興味深い本について思い起こしながら歩いたこともあります。人間の魂は何度も生まれ変わる、ということを科学的に解明しようとする研究の話。魂は意識体といい、肉体が死んでも次の肉体に入ってずっと生き続けるらしい。書店でたまたま目にして買ったのですが、あやしげでもあり、物語りとしても楽しめました。『生きがいの創造』飯田史彦著です。
  元宮城県知事の浅野氏は走ることがお好きで、何かを考えるために走るのだそうです。走りながら考え事ができれば、さらに健康になれそうですね。暖かい季節がはじまります。ほんの少しでも自分にとっての気持ちの良い時間を作りたいものです。
 写真の二本の木は大きな桜の木です。春の開花の時期の美しさは背景とよく調和して、うららかな桃源郷のようだと毎年楽しみにしています。公園の外のあぜ道にあるのですが、遊歩道途中の橋の上から見えます。

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