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良恵の修行日記 第5回 新潟にUターンして一年になりました。

2016年3月号

小川良恵


小川良恵上人


「お父さんの前で一度泣いたほうが良いわよ」。新潟に帰ることが決まった時、先輩の尼僧さんにこんな餞別の言葉を頂きました。彼女も、私と同じく姉妹の長女で、住職である父親の後を継いでお坊さんになった人です。志を立てて出家し、勉強も修行もしてきたものの、いざ俗名から僧名に名前を変える時に、込み上げてくるものがあったそうです。娘の涙を見た住職は、決めていたよくある尼僧名を一晩で考えなおし、とても思いのこもった文字に変えてくれたとお聞きしました。その時に、責任感から一歩抜けだして、僧侶としての決意を立てられたのでしょう。私にとって尊敬する先輩です。
 アドバイスに従って泣いてみようかな…と考えて、思い出したことがあります。実は、初めて坊主頭にする時、「髪は女の命と言うし、自分の坊主頭を見て涙が出るかな?」と少し心配していたのです。剃髪後、鏡に写った自分を見て思ったのは「父ちゃんにそっくり!」でした。泣き落しよりも、笑いを取る方が向いているかもしれません。
楽しいお寺にしたいです。良恵です。

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